【NBAデータ分析/NBA Data Analitics】マーベリックスのスタッツ分析(1~50試合目まで)

2023-03-29チーム,マーベリックス,複数試合

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注目ポイント

50試合目を終えて26勝24敗でWest4位(GSW、LAC、NOPと同率)につけている。
ただし、Westはかなり混戦のためプレーオフ進出が安心できる位置ではない。
昨年より苦戦が続いているがスタッツから要因を確かめてみよう。

スタッツについて

 ※記事に出てくるスタッツの詳細説明はこちらを参照。

スタッツ詳細

Rtg

・1~50試合目
  • ORtg:115.2(9位)
  • DRtg:115.0(24位)
  • NETRtg:0.2(14位)

ORtgがリーグTOP10に入っている一方で、DRtgがリーグ下位クラスとなっている。
勝率を上げるためにはDFの改善が必要そうだ。
それではOFとDFの詳細を見ていこう。

OF面

ORtgが高い要因はどこにあるのか、さらに改善する余地はあるのか見てみよう!

□OF全般
・1~50試合目
  • PTS:112.6(23位)
  • ORtg:115.2(9位)

PTSはリーグ下位クラス・ORtgはリーグ上位と反対のスタッツとなっている。
このことから、1試合当たりのPOSSが100を下回っていることが予想できる。
つまり、時間をかけたOF(PACEが低い)をしているのだろう。

□OF効率
・1~50試合目
  • FGM:39.2(30位)
  • FG%:47.2(18位)
  • 3PM:14.7(3位)
  • 3P%:36.3(14位)
  • FTM:19.6(9位)
  • FT%:73.3(29位)
  • eFG%:56.1(7位)
  • TS%:59.6(9位)

FG%と3P%はリーグ平均的な数字、FT%がリーグワーストレベルである。
全体的なOF効率は高くリーグTOP10に入るほどである。

□OF回数
・1~50試合目
  • FGA:83.1(30位)
  • 3PA:40.5(3位)
  • FTA:26.4(2位)
  • OREB:7.8(29位)
  • TOV:11.8(2位)
  • PACE:96.3(29位)
  • POSS:97.8(29位)

予想通りPOSSが低い。加えてFTAが多く、OREBが少ないことからFGAも少なくなっている。
また、FGAが少ないにも関わらず3PAがかなり多いので、PTSの内3Pの占める割合も多くなるだろう。

全体で見るとOFの特徴として、少ないPOSSを効率成功させているのでORtgが高い。
POSSでは3PAとFTAの占める割合が多いが確率が悪い。3P%とFT%を上げればまだORtgが改善する余地がある。
他にはPOSSを増やす(OFにかける時間を短くする)ことでORtgが上がることが期待できるが、カイリーの加入でどう変化するかが注目だろう。

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DF面

DRtgが低い要因を見てみよう!

□FG%
  • opp FGM:40.7(9位)
  • opp FGA:84.8(4位)
  • opp FG%:48.1(24位)
  • opp 3PM:11.2(1位)
  • opp 3PA:31.2(2位)
  • opp 3P%:35.8(16位)

FGA、3PAともに少ないが、これはDALのPOSSが少ない影響で相手のPOSSも少なくなっていることも影響しているだろう。
成功率に関しては、FG%がリーグ下位クラス・3Pはリーグ平均クラスなので、DRtgの改善には3P以外での失点を減らす必要がありそうだ。

□DREB
・1~50試合目
  • DREB%:72.1(15位)
  • opp OREB%:27.9(15位)
  • opp PTS 2C:13.8(17位)

DREBに関してはリーグ平均クラスで、2Cからの失点も多くは無い。DFでの大きな弱点とはなってなさそうだ。

□PFとFT
・1~50試合目
  • PF:21.0(22位)
  • opp FTM:19.7(25位)
  • opp FTA:25.1(23位)
  • opp FT%:78.2(19位)

PFが多くFTから毎試合約20PTS失点しており、DRtgが低い要因だろう。
平均PFは多い順に、ウッド(2.9)、パウエル(2.9)、ドンチッチ(2.8)、グリーン(2.6)となっている。
インサイドの選手とドンチッチのDF改善が必要なのかもしれない。

□2Pと3P
  • opp PTS TOV:15.0(1位)
  • opp PTS FB:12.9(6位)
  • opp PTS PA:49.4(14位)
  • opp PTS 2P%:52.9(21位)
  • opp PTS 3P%:29.6(3位)
  • opp AST 2P%:49.9(12位)
  • opp AST 3P%:84.1(21位)

TOVやFBからの失点は少なく、PAでの失点も多くは無い。失点としては2Pの割合が多い。また、相手のASTありの3Pの割合が多い。
これらのことから、DRtgの改善にはASTなし、かつPA以外の距離の2Pからの失点を減らすつまり、ハーフコートでの1on1やPnRからの失点を減らすことが必要である。また、ASTありの3Pを減らす、つまり、ローテーションミスやオーバーヘルプからフリーの選手を作らないなどのことが必要となりそうだ。
カイリーに関しては1on1でのDFはある程度やる能力があるが、残念ながらローテーションなどをサボることが多々あるので、ドンチッチもDFで弱点になるようだとDRtgはさらに悪化するかもしれない。

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主要スタッツの成績と順位一覧

※ ()内は順位
※opp ○○は対戦相手のスタッツ(例:opp FG%は対戦相手のFG%=被FG%)

・1~50試合目
  • WIN%:52.0(11位)
  • PTS:112.6(23位)
  • FGM:39.2(30位)
  • FGA:83.1(30位)
  • FG%:47.2(18位)
  • 3PM:14.7(3位)
  • 3PA:40.5(3位)
  • 3P%:36.3(14位)
  • FTM:19.6(9位)
  • FTA:26.4(2位)
  • FT%:73.3(29位)
  • OREB:7.8(29位)
  • DREB:31.0(28位)
  • REB:38.7(30位)
  • AST:22.0(30位)
  • STL:6.5(27位)
  • BLK:4.0(26位)
  • TOV:11.8(2位)
  • PF:21.0(22位)
  • PTS TOV:16.7(18位)
  • PTS 2C:11.0(27位)
  • PTS FB:9.6(30位)
  • PTS PA:42.3(30位)
  • ORtg:115.2(9位)
  • DRtg:115.0(24位)
  • NETRtg:0.2(14位)
  • OREB%:23.0(28位)
  • DREB%:72.1(15位)
  • eFG%:56.1(7位)
  • TS%:59.6(9位)
  • PACE:96.3(29位)
  • POSS:97.8(29位)
  • PIE:49.1(24位)
  • PTS 2P%:43.5(30位)
  • PTS 3P%:39.0(3位)
  • AST 2P%:43.9(29位)
  • AST 3P%:77.7(26位)
  • opp PTS:112.2(9位)
  • opp FGM:40.7(9位)
  • opp FGA:84.8(4位)
  • opp FG%:48.1(24位)
  • opp 3PM:11.2(1位)
  • opp 3PA:31.2(2位)
  • opp 3P%:35.8(16位)
  • opp FTM:19.7(25位)
  • opp FTA:25.1(23位)
  • opp FT%:78.2(19位)
  • opp OREB:9.8(9位)
  • opp DREB:34.2(26位)
  • opp REB:44.0(20位)
  • opp AST:24.1(10位)
  • opp STL:6.1(3位)
  • opp BLK:4.0(4位)
  • opp TOV:12.6(24位)
  • opp PF:22.7(1位)
  • opp PTS TOV:15.0(1位)
  • opp PTS 2C:13.8(17位)
  • opp PTS FB:12.9(6位)
  • opp PTS PA:49.4(14位)
  • opp ORtg:115.0(24位)
  • opp DRtg:115.2(8位)
  • opp NETRtg:-0.2(14位)
  • opp OREB%:27.9(15位)
  • opp DREB%:77.0(28位)
  • opp eFG%:54.7(19位)
  • opp TS%:58.6(22位)
  • opp PACE:96.3(2位)
  • opp POSS:97.6(2位)
  • opp PIE:50.9(24位)
  • opp PTS 2P%:52.9(21位)
  • opp PTS 3P%:29.6(3位)
  • opp AST 2P%:49.9(12位)
  • opp AST 3P%:84.1(21位)
NAMESTATSRANK
WIN%52.011
PTS112.623
FGM39.230
FGA83.130
FG%47.218
3PM14.73
3PA40.53
3P%36.314
FTM19.69
FTA26.42
FT%73.329
OREB7.829
DREB31.028
REB38.730
AST22.030
STL6.527
BLK4.026
TOV11.82
PF21.022
PTS TOV16.718
PTS 2C11.027
PTS FB9.630
PTS PA42.330
ORtg115.29
DRtg115.024
NETRtg0.214
OREB%23.028
DREB%72.115
eFG%56.17
TS%59.69
PACE96.329
POSS97.829
PIE49.124
PTS 2P%43.530
PTS 3P%39.03
AST 2P%43.929
AST 3P%77.726
opp PTS112.29
opp FGM40.79
opp FGA84.84
opp FG%48.124
opp 3PM11.21
opp 3PA31.22
opp 3P%35.816
opp FTM19.725
opp FTA25.123
opp FT%78.219
opp OREB9.89
opp DREB34.226
opp REB44.020
opp AST24.110
opp STL6.13
opp BLK4.04
opp TOV12.624
opp PF22.71
opp PTS TOV15.01
opp PTS 2C13.817
opp PTS FB12.96
opp PTS PA49.414
opp ORtg115.024
opp DRtg115.28
opp NETRtg-0.214
opp OREB%27.915
opp DREB%77.028
opp eFG%54.719
opp TS%58.622
opp PACE96.32
opp POSS97.62
opp PIE50.924
opp PTS 2P%52.921
opp PTS 3P%29.63
opp AST 2P%49.912
opp AST 3P%84.121

総評

カイリーが移籍する前のマーベリックスに関してスタッツ分析を行った。
すでに好成績を残しているOF面では、カイリーの加入でPACEの増加や3P%やFT%の改善によってさらにORtgが上がる期待はできる。
一方でDFに関しては現状リーグ下位クラスのスタッツだが、DFSがいなくなりDFで弱点になりうるカイリーの加入でさらに悪化する可能性もある。可能であればトレード期限までにDFで貢献できる選手を連れてきたいところではある。
ドンチッチとカイリーというリーグでも屈指のバックコートデュオは残り約30試合の中でどのようなケミストリーを見せるのかには注目だ。

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