【NBAデータ分析/NBA Data Analitics】ネッツのスタッツ分析(8~20試合目まで)
NBAゲームのデータ分析をしてみよう!
注目ポイント
ジャック・ヴォーンHC体制での序盤のスタッツを振りかえってみる。
13試合で7勝6敗という結果だったが、どこに要因があったのか確認してみよう。
スタッツについて
※記事に出てくるスタッツの詳細説明はこちらを参照。
リーグ順位の高いスタッツ・低いスタッツ
Rtg
・ナッシュ時代
- ORtg:112.7(12位)
- DRtg:119.3(27位)
- NETRtg:-6.5(25位)
・ヴォーン時代
- ORtg:112.3(11位)
- DRtg:108.8(4位)
- NETRtg:3.4(9位)
ヴォーンHCになってからDFの改善に成功したことが分かる。
以降でそれぞれのスタッツの詳細を確認していこう。
OF面
・OF全般
- ORtg:112.3(11位)
- PTS:110.5(20位)
・OF効率
- FG%:50.2(4位)
- 3P%:38.9(5位)
- eFG%:57.8(4位)
- TS%:60.9(3位)
・OF回数
- FGA:82.4(27位)
- FTA:19(28位)
- TOV:14.7(22位)
- PACE:98.4(23位)
- POSS:98.3(26位)
得点効率を示すeFG%やTS%はリーグトップクラスを記録している一方で、OFの回数を示すPACEやPOSSはリーグ下位クラスを記録している。
これらのスタッツを見た時にOFを改善しようと考えた時に、まずPACEを上げてPOSSを増やすことが考えられる。しかし、現状のPACEで高い得点効率を記録しているので、無理してOFにかける時間を短くしようとすると得点効率が下がる可能性がある。FTAの数値も高くないことから、FGAが減少することにつながっているTOVを減らすことが大事となるだろう。
DF面
・REB
- OREB:6.8(30位)
- DREB:34.1(5位)
- REB:40.8(27位)
- OREB%:20.7(30位)
- DREB%:68.8(29位)
- opp OREB:11.8(28位)
- opp REB:44.5(21位)
- opp PTS 2C:16.5(30位)
- opp OREB%:31.2(29位)
- opp DREB%:79.3(30位)
REB関連の数値は軒並み悪い結果となっている。DREBの数値が良いのは、相手のシュートミスが多いためDREBをする機会が多いことが要因と思われる。実際、DREB%はリーグ最下位クラスの数値になっている。
OREBに関しては数値が悪いことは大きな問題ではない。チームとしてOREBを取りに行くより早く自陣に戻ってFBを防ぐというプランである場合は、OREB関連のスタッツが低くなってしまうのも仕方がないだろう。
一方で、DREB関連のスタッツに関しては失点に直結するのですぐに改善が必要である。実際、opp PTS 2C(相手の2Cからの得点)はリーグ最下位となっている。リーグ1位のチームが約10.5PTSなのでDREBを改善できれば失点が3~4PTSは減らせる可能性がある。
BKNは怪我人の影響でラインナップのサイズが小さくなる試合や時間帯が多い。チームでDREBの多いクラクストンやデュラント以外の選手(特にGの選手たち)がしっかりとボックスアウトをする意識が重要だろう。
・3P
- opp 3PM:12.3(17位)
- opp 3PA:34.2(17位)
- opp 3P%:36.2(22位)
- opp PTS 3P%:34.4(25位)
- opp AST 3P%:86.3(24位)
3P自体の確率とともに、opp PTS 3P%(相手のPTSの内、3P%が占める割合)もリーグ下位である。つまり、確率だけでなく、成功数に関しても多いことが分かる。また、3PはASTありの割合が多いということもわかる。
これらのことからBKNはASTからフリーに近い3Pを打たれることが多いので、3P%を高確率で決められているということが予想できる。実際、試合を見ていてもローテーションミスやオーバーヘルプから3Pを多く決められている印象がある。直近の試合では徐々に改善されつつあると感じるが、まだまだ改善が必要そうだ。
・BLKとPTS PA
- opp FG%:42.5(1位)
- BLK:6.9(1位)
- PF:21.3(23位)
- opp FGM:38.2(1位)
- opp FGA:89.6(26位)
- opp FG%:42.5(1位)
- opp PTS PA:43.5(2位)
- opp PTS 2P%:47.9(3位)
先ほど述べたようにBKNは3P%がリーグ下位クラスである。それにも関わらず、opp FG%はリーグ1位となっている。つまり、2PのFGに関してはかなり止めているということが分かる。
スタッツを見るとopp FGAに関してはリーグ下位クラスである(これはOREBを相手に多く取られていることが関係していそうだ)。一方でopp FGMに関してはリーグトップとなっている。
要因となっているのはBLKとopp PTS PAだろう。クラクストンとデュラントが1試合平均のBLK数でリーグトップ5に入っているので、BLKの順位には納得だ。BLKが多いことでPAでの失点も抑えられている。それに伴ってopp PTS 2P%も抑えられているので、これらがDRtgが改善された要因と思われる。
注意したいのがPFの多さだ。BLKに行こうとすると比例してPFも増えやすい。実際、クラクストンはPFが多い傾向にある(平均3.0個)。BKNはCが手薄なので、PFを抑えつつ上手くDFをしてほしいところだ。
主要スタッツの成績と順位一覧
※ ()内は順位
※opp ○○は対戦相手のスタッツ(例:opp FG%は対戦相手のFG%=被FG%)
- WIN%:53.8(11位)
- PTS:110.5(20位)
- FGM:41.4(13位)
- FGA:82.4(27位)
- FG%:50.2(4位)
- 3PM:12.6(9位)
- 3PA:32.2(18位)
- 3P%:38.9(5位)
- FTM:15.1(28位)
- FTA:19(28位)
- FT%:78.5(17位)
- OREB:6.8(30位)
- DREB:34.1(5位)
- REB:40.8(27位)
- AST:27.9(4位)
- STL:6.8(19位)
- BLK:6.9(1位)
- TOV:14.7(22位)
- PF:21.3(23位)
- PTS FB:14.7(27位)
- PTS TOV:15.7(29位)
- PTS 2C:10.1(14位)
- PTS PA:44.6(26位)
- ORtg:112.3(11位)
- DRtg:108.8(4位)
- NETRtg:3.4(9位)
- OREB%:20.7(30位)
- DREB%:68.8(29位)
- eFG%:57.8(4位)
- TS%:60.9(3位)
- PACE:98.4(23位)
- POSS:98.3(26位)
- PIE:54.1(2位)
- PTS 2P%:52(14位)
- PTS 3P%:34.2(8位)
- AST 2P%:59.6(4位)
- AST 3P%:85.2(13位)
- opp PTS:107.4(4位)
- opp FGM:38.2(1位)
- opp FGA:89.6(26位)
- opp FG%:42.5(1位)
- opp 3PM:12.3(17位)
- opp 3PA:34.2(17位)
- opp 3P%:36.2(22位)
- opp FTM:18.8(19位)
- opp FTA:24.5(24位)
- opp FT%:77.5(12位)
- opp OREB:11.8(28位)
- opp DREB:32.7(13位)
- opp REB:44.5(21位)
- opp AST:22.9(4位)
- opp STL:7.6(19位)
- opp BLK:3.6(4位)
- opp TOV:12.7(4位)
- opp PF:16.9(1位)
- opp PTS FB:14.1(11位)
- opp PTS TOV:18(20位)
- opp PTS 2C:16.5(30位)
- opp PTS PA:43.5(2位)
- opp ORtg:108.8(4位)
- opp DRtg:112.3(20位)
- opp NETRtg:-3.4(9位)
- opp OREB%:31.2(29位)
- opp DREB%:79.3(30位)
- opp eFG%:49.4(1位)
- opp TS%:53.5(1位)
- opp PACE:98.4(8位)
- opp POSS:98.5(5位)
- opp PIE:45.9(2位)
- opp PTS 2P%:47.9(3位)
- opp PTS 3P%:34.4(25位)
- opp AST 2P%:47.7(5位)
- opp AST 3P%:86.3(24位)
総評
ヴォーンHC体制でのBKNのスタッツを分析してみた。
特にDFで大きな改善が見られたが、DREB%やopp 3P%など課題も残っている。
怪我人も多い中でどう改善していくかにも注目だ。
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